2013年6月10日月曜日

地域若者サポートステーションなはに行ってきました。

今日、職場が振替休なのを利用して「地域若者サポートステーションなは」にアポを取り、代表の大城さんにお会いして、学習会の要項をお渡ししながら最近のサポステなはの取り組みを聞くことができました。

現在、真和志高校校舎内にサポステルームをつくり、コミックや卓球台をおいて、高校生の居場所づくりをしたり、大学生ボランティアが高校生の話し相手になったりといった活動を通して、不登校の生徒や中途退学にながれそうな生徒の支援に繋がる活動をここ数年続けているそうです。
また、生徒のなかには繁多川公民館に行き、職場体験として公民館の清掃や利用者の方たちと交流するなど社会体験活動をさせているとのこと。高校生が地域のおばさんたちとフォークダンスをすることも、という話に今どきの高校生が!!と意外であったのと同時に、微笑ましくも感じました。

地域や福祉等の機関からは敷居が高いと言われる学校現場。今回高校の中に、異業種のサポステの活動が根付いている背景は何でしょうか。サポステルームは午後からスタートですが、5・6校時はどうしても教室には入れない生徒を対象とし、それ以外の生徒の利用は原則放課後といった利用のルールを守らせて学校の授業に影響が及ばないように配慮をしているや、高校の窓口である教頭先生との意思の疎通を図る、などといったことなどが挙げられると思います。さらに、これらの活動の成果として同校の中退者が減少していることなど、サポステの活動が学校から評価されていることも要因の一つだと考えられます。
教師が他機関との間で、児童生徒の支援を目的に連携することへ、一歩足を踏み出していくために何が必要かと考える時、連携することで児童生徒の状態が改善に向かったなどの成功体験があるか、もしくはそれをイメージできるかが鍵ではないかと思うことがあります。

サポステなはの活動は、サポステと学校が互いを信頼し、コラボレーションしている事例として、多くの人たちと共有したいと感じました。
大城さんも、学習会で、これらの取り組みをみんなに知ってもらいたいと、おっしゃっていました。
新しい風を感じることのできる学習会になりそうです。

2013年6月2日日曜日

発達障害者支援センター訪問

 5月30日(木曜日)、沖縄市比屋根にある沖縄県発達障害者支援センター「がじゅまーる」を訪問。主任心理士の与那城さんにおきなわ子ども支援ガイドブックをお渡ししました。
 また貴重な時間を割いて「がじゅまーる」の活動と発達の気になる乳幼児の子どもの親の相談支援について、お話しして下さいました。

 「がじゅまーる」は現在、機関コンサルタントの事業に比重をおいて、地域の相談支援体制等の整備に尽力されているそうです。

 乳幼児の発達への気づきは、1歳児、3歳児検診の場面が考えられます。現在18の自治体では「すくすく教室」などと呼ばれる事後教室を設け、心理士や保健師を中心に、乳児検診で気になる子どもの相談等を行う体制を整えているようです。
 そのため、就学前の子どもについて、その発達が気になるという場合は、例えば那覇市であれば那覇市保健センター内にある「すくすく教室」もしくは、通っている保育園に相談したら良いそうです。

 最近では北部地区のある自治体から、事後教室を立ち上げたいという要望があり、与那城さんらが自治体の担当者とともに、先進の自治体の訪問や担当者と情報交換の場を設定して、その準備のお手伝いをしているそうです。 

 私の知り合いが勤務している那覇市の保育園では、那覇市の療育センターが発達の気になる園児の相談を受け、要望があれば、巡回相談として心理士・理学療法士等を保育園に派遣してくれます。

 派遣された心理士は、保育園で相談のあった子どもの様子を観察し、その後、保護者から家庭での様子、保育士から保育園の様子を聞き、その子どもの現在の発達についての共通理解、発達の見通し、発達を支える関わりの手だてについて具体的にアドバイスをしていただけるということです。

 これは、先ほどの与那城さんが目指している相談および療育支援のあり方と照らし合わせると、発達の気づきと保護者への配慮、相談機関につなげる役割を保育園が行い、療育センターが保育園と保護者を支援するという連携のかたちを示している例だと言えるのではないでしょうか。

2013年度第1回おきなわ子どもフォーラム

6月1日(土曜日)午後2時から沖縄大学2号館でおきなわ子どもフォーラムが開かれました。
「子どもの学びと暮らしの現状とこれから」と題して、3名のパネラーが30分の持ち時間で発表を行い、質疑応答のあと、ディスカッションが行われました。

パネラーは以下の通りです。
学校教育の立場から 長堂登志子さん(元小学校教員、沖縄民間教育研究所)
キャリア教育の立場から 新垣道代さん(県立普天間高等学校キャリア教育コーディネーター)
と、特別支援学校の立場から 金城が報告を行いました。
 
長堂さんは、子どもの権利条約に示された子どもの表現の自由など人権が守られているかを切り口に、政治の状況と多忙化する現場や変容する学校や保護者について思いを語られていました。

新垣さんは、沖縄の教育の課題は学力の低下ではなく、学習意欲の低下であると述べ、今学んでいることが社会や私たちの生活にいかに結びついているかを、教師と地域の大人がコラボレーションして体験させることの大切さを訴えていました。

金城は、新生児医療の充実により助かる赤ちゃんの中に重い障害が残る場合があり、その子どもたちが医療的ケアの必要な児童生徒として学校に通学していることと、学校の取り組み。子どもや親の生活を支える地域資源の現状について報告しました。