2011年7月30日土曜日

おきなわ子ども支援ガイドブックアンケート(高校編)

今年6月から7月にかけて、高校の教職員を対象に行ったアンケートの結果は以下の通りです。

1 ガイドブックの利用の場面の質問については、
①進路相談、②朝のショートホームルームなど、③三者面談や個人面談などで利用したと答えていました。

2 対象者は、生徒またはその保護者が同数でした。

3 対象者(生徒や保護者)が困難な状況に至った原因は、「保護者の失業」が最も多く、次に「保護者の離婚」が原因に挙げられていました。

4 教師が関わる前の対象者(生徒や保護者)の状態は、「支援や相談に関する情報がなかった」、「何から手をつけていいのか分からなかった」、という答えが多かったです。

5 教師のガイドブックの利用方法については、「対象者(生徒や保護者)にガイドブックを使って支援制度の情報提供や相談窓口を紹介した」が最も多い答えでした。

6 教師が相談にあたった後、生徒や保護者に変化があったと答えたものが半数近くあり、状況の変化として
◆「支援制度の問合せを行い情報を集めた。」
◆「相談することで気分的に楽になったと感謝された。」
◆「予算の確保ができた。」
◆「進路に関して進学の道が開けたので学業に専念できるようになった。」という回答がありました。

7 教師が関わったケースの記述では
◆「前年度に父親が他界し、母親の給料が下がった。情報提供は行ったが、行動にまでは移せていない。」
◆「卒業後の進路を進学と決めていた生徒が進学先に願書を提出後に急に就職するという.話を聞いてみると保護者である父親が失業したとのこと。「生活福祉資金」と「奨学金等」の制度があることを説明する。支援策がいくつかあると知って生徒自身が保護者と相談して進学の道を歩むことができた。生徒個々の状況によって支援できたのもガイドブックのおかげだと思いました。」
◆「緊急を要する事例はなし。でも生徒に学ぶ権利を保障するための支援がある事やニュースや社会情勢等から「子どもの貧困」が問題になっていることを話しました。そして自分や友達が困った時に思い出して、先生に相談するように伝えました。」

8 ガイドブックの良いところについては
◆「多くの支援制度があることが、この本一冊にまとめられているところ。」
◆「わかりやすいし説明しやすい。」
◆「すっきりして見やすかった。分厚すぎると利用しづらいので良いと思います。」
◆「見やすさ。」
◆「P1~P6まで時間軸で生徒の状態や家庭の状況が変化した場合が載っているので分かりやすいと思った。」
◆「子どもの成長に応じて時系列的に相談機関への導入を表示しているので各悩みに対応していて生徒へのアドバイスも簡潔にできたので良かった。」

9 ガイドブックの改善点や要望については
◆「制度に関しては、生徒閲覧用にするには、もっとかみくだいたまとめ方をしたほうがいいと思う。(保護者向けとしては、これでよいと思う。)」
◆「クラスに一冊の配布だけでなく、必要性のある家庭への配布まで行えたらいいと思う。生徒だと現実的な家庭の経済力を把握していない子が多かった。」
◆「小さなブックレットを各個人に配布しても、なくす場合があるので携帯サイト(QRコード)の印刷された小さいカードを配布したり、教室掲示用のチラシに(QRコード)を印刷すると良いのでは。やはり生徒達は人前で話しにくいし、生徒になれたメディアを利用することで情報が伝わると思います。
あるいはサイズを半分にして各教室に2,3冊あるとよいのでは、小さいと生徒がそっと手にしやすいと思います。」
◆「クラス担任が三者面談する前に配布があればより多くの先生方に活用されると思います。」
◆「保護者向けの簡単なガイドブックがあったほうが良いと思う。」

アンケートに答えて下さった皆さん、ご協力ありがとうございます。